▶花川北区長に予算要望書を提出する北区公明党議員団
北区議会・公明党議員団(稲垣浩幹事長)は、11月17日(火)北区役所内で、「2016年度(平成28年度)の予算編成に関する要望書」を花川与惣太北区長に提出しました。
席上、稲垣浩幹事長や、各議員から「生み育て住んで良かったふるさと北区」の実現に向けた取り組みについて、2つの最重要課題「地域のきずなづくり」と「ファミリー層、若年層の定住化」の具体策について要請しました。
また、将来を見据えての、事務事業の徹底的な見直しや公共施設の再配置まで、効率的で持続可能な行財政システムの確立と共に福祉サービスの応能負担など、これまで以上に全庁一丸による知恵の発揮、創意工夫による対応を求めました。
この他、①2020年オリパラの練習施設に赤羽体育館や滝野川体育館を使用するよう働きかける、②福祉資金貸付事業に拡充を図る、③特別養護老人ホームの待機者を無くす、④精神障害者だけが利用できない助成制度の見直しを図る、⑤空き家対策特別処置法に基づき7条協議会を早急に設置し、具体的な空き家対策を推進すること――などを求要望しました。
花川与惣太区長は、これらの要請を受け「要望内容を踏まえ、必要な対応に努めたい」との考えを示しました。
平成28年度予算要望の前文は以下の通りです。
平成28年度予算編成に関する要望
内閣府から発表された景気の動向は、「一部に弱さもみられるが緩やかな回復基調が続いている」との判断が示された。確かに企業の業績は上昇し、雇用環境は、改善しつつも、介護や医療の現場以外でも人手不足に陥り、また賃金の上昇が未だ社会の各層にまで広がらず、実質賃金が物価上昇に追いつかないことなどから個人消費は低迷している。併せて中国経済の減速もあり、今後の日本経済の見通しは、依然として不透明であり景気の停滞感が強まっている。
こうした中、国は「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」との新3本の矢による「一億総活躍社会」を打ち出したが、国民所得の押し上げを最優先にデフレから一日でも早く脱却し、経済の再生が確かなものと実感出来る景気回復と同時に、実効性のある人口減少対策や社会保障での課題克服が一段と求められている。
本区においても少子高齢等による課題が山積し、今後の行財政運営では、法人住民税の一部国税化の影響などから厳しい状況が予想される。2つの最重要課題である「地域のきずなづくり」と「ファミリー層、若年層の定住化」に向けての具体策。また従前からの3つの優先課題に対し、更なる効果的な取り組みや新たな価値を創出するまちづくりも着実に実現していかなければならない。
従って、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催など将来を見据え、事務事業の徹底的な見直しから公共施設の再配置に至るまで効率的で持続可能な行財政システムを確立すると共に福祉サービスの応能負担を始め、国の制度改正を注視しつつ、これまで以上に全庁一丸による知恵を発揮し創意工夫によって、区民ニーズを的確に捉えた対応が必要不可欠となる。
そこで、来年度の予算編成作業に当たり「生み育て住んで良かったふるさと北区」を実現していくため、以下、我が会派が重点項目としてあげた点を積極的に取り入れることを強く求める。
重 点 施 策 要 望
- 北区の魅力を発信するシティプロモーションの一環として、2020東京オリパラ関連の練習施設として赤羽体育館や滝野川体育館を使用するように関係機関と協議をすること。
- 福祉資金貸付事業の拡充をはかり申請の簡素化やスピード化に努めること。
- 荒川下流タイムラインの周知を行い、避難路の確保と垂直避難のためにマンションや商業施設との避難場所協定を早期に結ぶこと。
- 地域振興室については、地域のきずなづくりの推進に留意した協働社会の拠点にすること。
- 特別養護老人ホームの待機者を無くすこと。
- 障がい者のグループホームを早期整備すること。
- 精神障がい者だけが利用できない助成制度の見直しを図ること。
- 小規模保育所の積極的な誘致で待機児童解消を推進すること。
- 空き家対策特別措置法に基づき各不動産業団体、士業団体を加えた7条協議会を早急に設置し、具体的な空き家対策を推進すること。
- 自転車安全利用条例の制定や交通事故防止対策施策を積極的に行うこと。
- 産技研跡地の活用について、スポーツ振興(2020東京オリパラレガシー施設)や地域防災を含むまちづくりに向けた、賑わいを創出する土地利用を行うようにすること。
- 旧赤羽台東小学校跡地を、将来を見据えて地域が有効利用出来るようにすること。